歴史について思ったこと

 昨日夜中に朝生で第二次大戦のときの旧軍人の戦争体験についてやっていた。出演していたのは80歳代の方が中心で、話がまとまっていない感じではあったがなかなか面白かった。
 これを見ていて思ったのが、個人の体験はその時点での歴史の中ではただの点でしかないということだった。自分達が生きてるこの一瞬に起きている全ての事柄(政治やら経済などの一般から離れたところから、個人レベルの事柄まで)を把握する事ができないように、歴史(過去の事柄)の全てを掴むことは当然できない。出演していた方々の体験それ自体は実際に体験されたことだろうが、それをもってその時代について判断することはできないと思う。また個人の体験から戦争を語るということで、話の内容がまとまっている感じがしなかった。
 最近歴史認識という言葉をよく聞く。マスコミは歴史認識は一致してしかるべきという論調だ。しかし歴史はその時々の情勢やそれまでの出来事をふまえ行われた種々の事柄の結果であり、それを現在の視点から判断を下すことほど無茶なことはないと思う。
 だが歴史の中の個々の事柄から今に通ずる教訓は得ることはできると思う。日米開戦の原因の1つである「対日禁輸」や戦争末期のシーレーンの破壊などの輸送路の確保の失敗は現在の日本でも状況は変わらずそういう事態を絶対に避けなければならないし、日中戦争や太平洋戦争への道へもたらした相互の対立(民間レベルから国レベルまで含む)もできうる限り避けるべきだろう。
 しかしながらこういう類のことを個人で思っていてもどうにもならないわけだが…。

今日の買い物:飯など700円なり