技術の怖さを感じた…

 「サイボーグ技術が人類を変える」というのがテレビでやっていたが、人間の感覚器の機械化は徐々にできつつあるという。聴覚に関してはすでに実用化されているとのことだ。感覚器はパソコンで言うところのインターフェイスであり、脳がパソコン本体ということになる。要は脳が感覚器からの電気信号を受け取ったり、電気信号を出したりしているいるだけの話である。しかしこういう機械化が進むと言うことは人間とパソコンとの境目がより人間側に来ることを示している。現状では人間とパソコンとの間には脳→感覚器→パソコンの関係があるが、それが脳→パソコンと言うような関係が出来上がることになる。脳とパソコンとの間が電気的に繋がってしまうことになる。これはバーチャルな世界に人間が取り込まれることにならないか…。
 感覚器の機械化が進むと、人間にとって脳だけあればこと足りるということではないだろうか。まるでルパン三世の「ルパン対複製人間」の世界である。アシモのような人型ロボットに感覚器を備えた進化版ロボットと人間の脳とを結びつければ脳からの命令でロボットが動くということになる。ロボットの感覚は脳に伝えられその人間の感覚となる。そうなったら人間と外界との境目は肉体とその外側の世界ではなく、脳とその電気的に外側の世界になるだろう。そうなると脳が認識している世界が本当の世界が自分の肉体の外側にある世界かどうかはわからなくなる。それに通信機能が備われば、遠隔地に肉体を持っていかなくても電気的な通信によって遠隔地での感覚を得ることができるだろう。また相手の通信に割り込むことで相手の感覚を盗み自己の感覚としてしまうことも可能となるだろう。また脳のメカニズムが解明されたとしたら、ますます恐ろしいことになる。コンピュータでのハッキングやウィルスなどに対応することが脳で行われることが可能となってしまうだろう。
 こういう新技術の開発は行われるのは技術の流れとして仕方が無いことだと思う。コンピュータにかかわる技術はハッキングやウィルスなどの目的で作られたわけではないし。技術開発は基本的にもっと便利にというような具合で性善説的に開発される。でも実際に使用する者によって予定されない使われ方をすることも考えられる。今までの技術の問題は人間の内と外で完全に別れていたが、これにかかわる技術の問題はその区別がなくなってしまうことだ。早い段階から予定されない使われ方を想定した対策が求められるだろう。クローン人間の問題のように…。

今日の買い物:飯300円+食料400円なり。